「彼方の猫」

幻の猫展出展作品を「彼方の猫」と題をつけました。
私は「彼方」という言葉が好きなのです。
ここではない、過去か未来かわからないどこか。
この世界と背中合わせの、もう一つの世界にいる猫を描きました。
体はもちろん頭も実際の猫とは違うでしょう。
でも猫に見えなくてはいけないので、形はなんとなく調べました。
ただ、あまり調べ過ぎないようにしました。
私のイメージの中の猫です。
実際こんな風に見えるのかわからないけど、耳の内側に血管を描きました。
これには、ちょっとしたこだわりがあります。
この猫は想像の産物だけど、いやそれだけにリアル感を出したかったのです。
この猫はこの絵の中に生きているんだ、と。

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震災以降、今までの価値観がひっくり返るような事ばかり目にしてきました。
そんな今、浮かんでくるのは乱歩の「現し世は夢 夜の夢こそまこと」という言葉。
今の自分には「夜の夢」を作品の中で「まこと」にすることしか…。
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by kinsunago | 2012-02-20 04:56 | Comments(0)