倉敷ひいな展 出品作品

もう一つの新作は「白馬」です。「遠野物語」より。
過去に何度も訪れてはいるけれど、昨年の夏には久々に旅行して、さらに遠野が好きになり、
「遠野物語」をテーマにした作品を作りたいと思っておりました。
特にオシラサマの怪異で美しい物語が好きで、箱ものを作ろうと白馬のトルソを作り始めました。
箱の中には娘も入れて、背後には桑の木に赤い絹糸が絡められているという構想。
ちなみに、オシラサマはこんなお話です。

東北地方には、おしら様の成立にまつわる悲恋譚が伝わっている。それによれば昔、ある農家に娘があり、家の飼い馬と仲が良く、ついには夫婦になってしまった。娘の父親は怒り、馬を殺して木に吊り下げた。娘は馬の死を知り、すがりついて泣いた。すると父はさらに怒り、馬の首をはねた。すかさず娘が馬の首に飛び乗ると、そのまま空へ昇り、おしら様となったのだという。「聴耳草紙」にはこの後日談があり、天に飛んだ娘は両親の夢枕に立ち、臼の中の蚕虫を桑の葉で飼うことを教え、絹糸を産ませ、それが養蚕の由来になったとある。以上の説話から、馬と娘は馬頭・姫頭2体の養蚕の神となったとも考えられている。ーWikipediaより


臼の中の虫は馬の顔に似ているとした記述も見たことがあります。
蚕の画像を見てみると、確かに似てるような気もします。

白馬の瞳はキラキラと輝くカットグラスで、悲しみと慈愛を湛えよう、
美しい娘が恋するんだから、格好良くしなくちゃね、なんて思いながら作っていると、
だんだんと首を切られた白馬が、新しい体を希望しているような気がしてきました。
色々と仕込んでいたのに、途中で変更するのは時間的にきつかったのですが、
私も人形作りの端くれ、人形(馬形)の指示には従わなくてはなりません。
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天に上った白馬は生まれ変わって、娘との愛を成就させたという物語になりました。

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by kinsunago | 2014-02-25 03:42 | 創作 | Comments(0)